大量破壊兵器問題 2013 9 14

2013年9月14日の産経ニュース電子版には、このようなニュースがあります。

「シリア問題で、ほくそ笑む金正恩氏」

 オバマ政権がシリア問題でロシア提案を受け入れ、
土壇場で軍事制裁を先送りにしたことは、
米国主導による正義の合意形成が弱体化したとのメッセージを、
北朝鮮に与えることになった。
 北朝鮮は米ロに次ぐ世界第3位の化学兵器大国で、
サリンをはじめ約2500トンの薬物を保有と推定されている。
 米国はシリアの化学兵器使用を「レッドライン」と明言してきた。
しかし今回、軍事制裁が見送られたことで、
その抑止効果は事実上、無力化されたに等しい。
 懸念されるのは北朝鮮による化学兵器の拡散だ。
韓国メディアは「米国の衰退を示す一種のシグナル」(朝鮮日報)と落胆している。
 北朝鮮は、サリンや神経ガス、炭疽(たんそ)菌など、
2500トンから5000トン(2012年版、韓国国防白書)を保有しており、
4800万人の韓国人を全員、抹殺できる化学兵器大国だ。
シリアの保有量約1000トンの2.5倍以上である。
 韓国の金寛鎮国防相は8月末、
ブルネイで開かれた米韓国防相会談で、
アメリカのヘーゲル国防相にシリアの化学兵器に対する制裁を強く求めていた。
 しかし、泥沼の内戦介入を懸念する国際社会は米国を押しとどめ、
オバマ大統領も、これに同意した。
(引用、以上)
 昨年から、何度も書いていますが、
「自分の国は自分で守る」という国防体制にすべきです。
 アメリカがあてにならい以上、
自分の国は自分で守れるように、
軍事力を正常なレベルに戻すべきです。
 日本の防衛予算のGDP比1%というのは、
経済が貧しい中小国のレベルです。
普通は、GDP比2%が、世界標準です。
 安全保障はアメリカに丸投げして、
日本は商売に専念するという時代は、終わっているのです。
 アメリカの時代は終わっているのです。
後世の歴史家は、こう書くでしょう。
「オバマ政権時代に、アメリカは地域大国になった。
超大国不在の時代へ突入した。
同時に、自由主義の旗手も民主主義の旗手も不在となった」

謝罪外交 2013 8 18

書名 いつまでもアメリカが守ってくれると思うなよ
著者 古森 義久  幻冬舎新書

「謝罪外交を繰り返すオバマ政権」
 これは、この本では、43ページから始まる、
「オバマの謝罪外交」というところを読めば、
そう思いたくなるでしょう。
 確かに、ここに掲載された一連の演説を読めば、
共和党が、オバマ氏の演説を、
「謝罪外交」とか「謝罪の旅」(外国訪問)と非難する理由があります。
 著者によれば、オバマ氏は、
アメリカの従来の「あり方」には、
むしろ批判をぶつけることが多いという。
 アメリカの超大国としての実績でさえも、
あえてミスや欠陥を指摘して、
事実上の謝罪をするという傾向がちらつくのだと指摘します。
 これは、よく言えば、「謙虚である」と言えるでしょうが、
悪く言えば、「自虐的」と言えるでしょう。
 謝罪外交といえば、日本政府の「お家芸」でしたが、
時には、オバマ氏の方が、それを上回り、
日本人としては、びっくりでしょう。
 もしかすると、日本人は怒るかもしれません。
「日本の『お家芸』をオバマ氏に奪われてしまった」と。
これを「生きがい」している日本の政治家もいるからです。
 もう少し、この本から引用しましょう。
「軍事力を忌避し、軍事力の効用を認めたがらないオバマ大統領」
 オバマ大統領は、そもそも軍事力が嫌いだ。
アメリカの国政レベルでは、そんな認識がよく語られる。
これは、保守派だけからの評価ではない。
与党の民主党側にも浸透した認識だと言える。
(引用、以上)
 多くの日本人は、
「なんだか、オバマ氏という政治家がわからなくなった」と思ったでしょう。
 オバマ氏は、リベラルと言われる民主党の中でも、
「最も左寄り」と言われることがあります。
 つまり、日本の政治家でたとえれば、
社会党の党首がアメリカ大統領をやっているようなものです。
 そう言えば、今は、社会党という政党はありませんから、
オバマ氏は、社民党の党首に近いと言えば、よくわかるでしょう。
 だから、オバマ大統領と安倍首相は、馬が合わないと言えます。
安倍首相は、保守政党と言われる自民党の中でも、右派と言われています。
 片方の政治姿勢が社民党の党首に近く、もう片方が保守政党の右派では、
首脳会談は、どうやっても、うまく行くはずがありません。
 それにしても、アメリカが、このような状態では、
独裁者や強権政府の指導者は、
当分、「枕を高くして眠れる」と言えるでしょう。
 多くの独裁者や強権政府の指導者は、今でも、
「アメリカの影に怯えて、夜も眠れない」という状態かもしれませんが、
それは、「かつてのアメリカ」に怯えているからでしょう。
しかし、「今のアメリカ」を知れば、独裁者たちは、熟睡できます。
 要するに、独裁者たちは、勉強不足です。
自国の独裁体制を維持にするのに忙しくて、
国際情勢を勉強していないということでしょう。









































































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